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倉庫風の建物
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柱の配置から、高床構造と推定できる建物で、倉庫の跡と考えられます。
同様の建物は観自在王院跡の南側でも見つかっており、『吾妻鏡』に記載される「高屋」と想定されます。

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廃棄穴(井戸)
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井戸として使用しなくなった後に、不要となったものを捨てた穴です。
これらの穴からは、たくさんの種類の建物が多量に出土し、当時の様子を知る手がかりになっています。
この井戸跡は、深さが約3.5mあり、建物の部材がまとめて廃棄されていました。

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無量光院への道
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無量光院は、藤原秀衡によって12世紀末に建立された寺院で、低地である猫間が淵遺跡をはさんで、柳之御所遺跡の西側に接しています。
現在でも、無量光院跡の方向から、柳之御所遺跡に向かって通路状の高まりが確認できます。
また、この高まりにつながる低地からは、発掘調査によって、橋状の施設が見つかっています。
これらのことから、当時は、平泉館と無量光院を結ぶ道路があったと考えられています。
政治の拠点である平泉館と寺院である無量光院が、密接に関係しながら機能していたことが明らかになっています。

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汚物廃棄穴群
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この周囲には、ふん尿などを捨てたと考えられる汚物廃棄穴が40基ほど、集中して見つかっています。
これらは中心建物付近の汚物廃棄穴から汚物を運び、最終的に廃棄した穴と想定とれます。

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廃棄穴(井戸)
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井戸として使用しなくなった後に不要となったものを捨てた穴です。
この穴には、宴会儀礼などで使用された大量の土器(「かわらけ」)がまとめて廃棄されていました。

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